上下の前歯が触れ合っていると虫歯や摩耗のリスクがある?切端咬合について解説

      2024/12/20

代々木駅前の矯正歯科、代々木クリスタル歯科医院の切端咬合について解説

こんにちは、代々木駅前の矯正歯科、代々木クリスタル歯科医院です。

「切端咬合」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
不正咬合の一つではありますが、出っ歯や受け口などと比べて認知度はあまり高くないかもしれません。
また、見た目に目立った歯並びの乱れが見られない場合は、見過ごされがちな症状でもあります。

しかし切端咬合は、歯への負担が大きく、虫歯や摩耗といったリスクを伴います。
そこで今回は、切端咬合について原因やリスク、治療法を解説します。

 

切端咬合とは

代々木駅前の矯正歯科、代々木クリスタル歯科医院の切端咬合について解説

切端咬合とは、上顎と下顎の前歯の先端同士が触れ合う状態を指します。
正しいかみ合わせでは、上下の歯は少しのズレを持っており、上の前歯が下の前歯を覆うように位置しています。
具体的には、上の前歯が舌の前歯よりも2~3mm程度前に位置し、かつ2~3mm程度覆うような位置にあるのが正しいかみ合わせです。

しかし、切端咬合ではその重なりがなく、ぴったりと上下の前歯が触れ合っている状態になるため、奥歯がしっかりとかみ合わないことが多くなります。
「奥歯で物をかみづらい」「気づいたら歯をずらしてかんでいる」という方は、切端咬合の可能性があります。

 

切端咬合の原因

骨格的な問題
切端咬合には、骨格的な問題が影響している可能性があります。
これは遺伝的要因や成長過程における環境の影響などにより、あごの発達に不均衡が生じる場合です。
上あごの成長が不十分であったり、逆に下あごの成長が過剰であったりすると、前歯のかみ合わせの調和が崩れ、切端咬合が発生しやすくなります。

舌の癖
次に、舌の癖が切端咬合に影響する場合があります。
特に舌で前歯を押し出すような無意識の動作は、長期的に見て歯の位置を変化させてしまうことがあります。
上の前歯を押し出してしまうことにより出っ歯(上顎前突)や開咬、下の前歯を押し出してしまうことにより受け口や切端咬合になる可能性があります。
また、安静時の下の癖だけでなく、物を飲み込むときの舌の動きもこういった不正咬合のリスクにつながっており、こういった癖は不正咬合だけでなく口内が乾燥しやすくなることによる虫歯や歯周病のリスクにもつながります。

口呼吸
舌の癖と同様に、口呼吸が習慣化していると切端咬合になりやすくなります。
これは、口が開いていることで無意識に舌が下がりやすくなり、それが原因で舌が下の前歯を押し出してしまうためです。
それと同時に、口周りの筋肉などにも影響を与えることで、上あごの成長にも悪影響を与えます。
口呼吸は切端咬合だけでなくさまざまな不正咬合のリスクや口内環境の悪化につながります。
口呼吸の癖があると自覚している場合や、お子さんに口呼吸の癖があると気づいた場合には、意識的に鼻呼吸を心がけるとともに、それが難しい場合には歯科医院でのトレーニングも検討してみましょう。

前歯の歯並びの問題
骨格的な問題や口周りの悪癖がない場合でも、歯の生えている位置や角度によって切端咬合になる可能性があります。
特に、歯が重なるように並んでいる叢生の場合には、切端咬合が見られる場合があります。
しかし、このような歯並びが原因の場合には切端咬合の症状がみられるのは一部分だけということも多く、その場合はほかの原因で切端咬合となっている場合よりも短い期間で治療を終えられる可能性が高くなります。

 

切端咬合のリスク

前歯の摩耗や欠けにつながる
切端咬合には、前歯がすり減ったり欠けたりしやすいというリスクがあります。
前歯の先端が直接ぶつかり合い、その衝撃が繰り返されることで歯に大きな負担がかかってしまうためです。
前歯は奥歯に比べてもろいため、負担の大きさによっては割れることもあり、そうなってしまった場合には抜歯が必要となることもあります。

顎関節症につながる
顎関節症は、あごの関節や咬合筋肉に異常が生じ、痛みや違和感、開閉口障害などを引き起こす病態です。
切端咬合により一部の歯に負担がかかったり、不自然な動きが習慣化してしまったりすると、顎関節への負担が大きくなり、これが長期間続くことで、顎関節症を招いてしまう可能性があります。

咀嚼機能の低下につながる
通常は上の前歯が下の前歯を覆うように重なるはずの前歯のかみ合わせが、切端咬合ではぴったりと接触します。
そのため、上下の奥歯がしっかりとかみ合わさることができない状態になってしまいます。
その結果、食べ物をかんだりすりつぶしたりといった働きが不十分になります。またそれにより、消化に悪影響を及ぼすことがあります。

虫歯ができやすくなる
切端咬合には虫歯のリスクもあります。
歯の表面を守っているエナメル質が、上下の前歯が習慣的に触れ合っていることですり減ってしまうからです。その結果、内側の象牙質が露出しやすくなり、虫歯が進行しやすい状態になってしまいます。
また、切端咬合の原因が叢生の場合には、歯と歯が重なり合っている部分があることで食べかすがたまりやすく、磨きづらい箇所が出てくるため、その点でも虫歯のリスクが高くなります。

 

切端咬合の治療法

代々木駅前の矯正歯科、代々木クリスタル歯科医院の切端咬合について解説

切端咬合を改善するための治療法は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正、外科的処置を用いた矯正治療などです。
切端咬合になっている原因と症状の程度に応じて選択することになります。

ワイヤー矯正やマウスピース矯正は、切端咬合の治療法として選択されることが多い治療法であり、症状や患者さんの希望に応じて矯正装置は決まります。これらの矯正治療と同時に、口腔筋機能療法を行って舌や口呼吸といった悪癖の治療が行われることもあります。

骨格的な問題が影響している場合には、外科的治療が検討されることもあります。この場合、あごの骨の形や大きさを整えるための外科的処置が行われます。

また、部分的な切端咬合の治療法として、セラミック治療が行われることもあります。
これは、歯を削った上からセラミックのかぶせ物をすることで、形や大きさを整える方法です。
部分的な治療のため矯正治療よりも時間はかからず、色や形を整えられるというメリットがありますが、健康な歯を削らなければならないというデメリットもあります。

 

まとめ

歯同士の接触や舌で歯を触ってしまう行為は、想像以上に大きな力を歯に与えています。
前歯は、食べ物をかみ切るだけでなく、発音や見た目にも大切な働きを持っていますので、「奥歯でかみにくい」など違和感があれば歯科医院に相談するようにしましょう。

 



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