矯正治療中に親知らずが生えてきたらどうする?抜歯すべき親知らずの状態を解説
2024/11/20
こんにちは、代々木駅前の矯正歯科、代々木クリスタル歯科医院です。
矯正治療中に親知らずが生えてきた場合、どのように対処すればよいでしょうか。
親知らずの状態によってはそのまま矯正治療を進めることもできますが、抜歯が必要となることもあります。
今回は、親知らずについての基本的な情報から、矯正治療中に生えてきた親知らずの治療法までを解説します。
親知らずとは
親知らずとは、第三大臼歯とも呼ばれる歯のことです。
一般的に20歳前後に生えてくるため、「親が知らないうちに生えてくる」という理由で「親知らず」と名付けられたといわれています。
歯の奥に位置し、上下左右に一つずつの計四本が存在します。
ただし、すべての親知らずが必ず生えてくるわけではなく、生えてこない場合や、埋まったままの場合、斜めに生えてくる場合もあります。
そして、このように生え方が不規則な場合、隣の歯に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、親知らずは磨きにくい位置にあるため、虫歯や歯周病のリスクが高まる場合が多いことも特徴です。
親知らずによるリスク
隣の歯に影響を与える
親知らずが斜めや横向きに生えると、隣の歯に圧力がかかってしまうことがあります。
また、この圧力が原因で、隣の歯が動き、歯並びが崩れてしまうこともあります。
親知らずが歯並びが崩れる原因になるのはめずらしい例だとはいわれていますが、このような状況が見つかった場合には抜歯を選択することがあります。
虫歯や歯周病のリスクが高まる
親知らずは奥まった位置にあるため、歯ブラシが届きづらく、届いたとしても全体をきれいに磨くことが困難です。
そのため、磨き残しが多くなり、虫歯や歯周病のリスクが高まるというデメリットがあります。
また、半分埋まっている親知らずや隣の歯に重なるようにして生えている親知らずでは、さらにそのリスクが高まります。
歯ぐきの痛みや炎症を引き起こす
親知らずの生え方によっては、周囲の歯ぐきに痛みや炎症が生じることがあります。
これは智歯周囲炎と呼ばれる症状であり、親知らずの周囲で発生する炎症のことです。
この智歯周囲炎が悪化すると、発熱や頬の腫れ、口の開けづらさといった症状が現れます。
治療は、腫れている箇所の洗浄や抗生物質の服用で行いますが、状態によっては外科的な処置が必要になることもあります。
また、智歯周囲炎は繰り返しやすいため、このような症状が出た場合は抜歯を検討することになります。
矯正治療中に抜いたほうがいい親知らずとは
歯並びに悪影響を与えるリスクがある
親知らずが斜めや横向きに生えてきており、歯並びの乱れの原因になる恐れがある場合には、抜歯を選択する可能性が高くなります。
また、矯正装置にあたってしまうといった場合も同様です。
ただし、基本的には親知らずが歯並びに影響を与えることは少ないため、親知らずが生えてきても矯正治療を続行できる場合が多くなっています。
矯正治療後の後戻りのリスクを高めてしまう場合
矯正治療を受けたからといって、その後もずっときれいな歯並びが保たれるわけではありません。
歯並びの乱れにはさまざまな理由があり、その理由が改善されない場合、もしくは新たな問題が出てきてしまった場合は、再度歯並びが崩れてしまう恐れがあるからです。
このような矯正治療後の「後戻り」を防ぐために、親知らずを抜いておくことが提案される場合があります。
矯正治療をするうえでスペースが必要な場合
矯正治療では、歯を正しい位置に動かすために、一定のスペースが必要となることがあります。
親知らずがそのスペースを占有している場合、治療が計画通りに進まない可能性が出てくるため、親知らずを抜くことで、必要なスペースを用意する場合があります。
親知らずを矯正治療中に抜かないほうがいい場合とは
痛みや炎症がない場合
親知らずがまっすぐに生えていて、特に痛みや炎症がない場合は、抜歯を急ぐ必要はありません。
定期的に観察を行い、問題が発生した際に対処することになるでしょう。
親知らずが正しい位置に生えている場合
親知らずがきれいに生えていて、周囲の歯を押したり周囲の歯と重なったりしていない場合は、周りの歯へ悪影響を与えるリスクがほとんどありません。
そのため、このような状態の親知らずは抜歯をせずに残しておける場合がほとんどです。
親知らずの抜歯ができる歯科医院
矯正治療中に抜歯が必要な親知らずが生えてきた場合、基本的には矯正歯科専門医院では抜歯には対応していません。
そのため、一般診療を行っているかかりつけの歯科医院や、歯科口腔外科などで抜歯に対応してもらうことになります。
当院は一般歯科も対応しているほか、CTも完備しておりますので安全に親知らずのの抜歯が可能です。
必要に応じて大学病院などで処置をすることもあります。
矯正治療に伴う親知らず抜歯の費用
矯正治療は自由診療であり、矯正治療に伴って親知らずの抜歯が必要になった場合も自由診療での処置となります。
ただし、親知らずが虫歯になっている場合や周囲の歯ぐきが炎症を起こしている場合、痛みがある場合などは保険適用となります。
抜歯後の矯正治療
矯正治療の途中で親知らずを抜歯する場合、基本的には一度矯正治療を中断する必要があります。
期間は抜歯後の患部の状態などによりますが、目安としては数週間から1カ月ほどは矯正治療をお休みする必要があります。
矯正治療後に親知らずが生えてきたら
矯正治療後に親知らずが生えてきた場合も、矯正治療前に生えてきた場合と同様に、健康へのリスクが少ないと考えられるのであれば抜歯は必要ありません。
具体的には、まっすぐに生えてきていて、きちんと磨くことができ、虫歯や歯周病のリスクが少ないと考えられる場合です。
反対に、斜めに生えてきていたり、すでに虫歯になっていたりする場合には抜歯が必要だと判断される可能性が高くなります。
まとめ
矯正治療中に親知らずが生えてきても、基本的には治療をそのまま進められる可能性が高くなっています。
ただし、虫歯や歯周病のリスクがある場合や、周囲の歯に悪影響を与える可能性が高い場合には、抜歯が必要になることもあります。
矯正治療は長い期間が必要となる治療ですので、治療を中断させないためにも、親知らずを含めた奥歯までしっかりとセルフケアを行い、健康を維持していきましょう。
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